スタッフブログ

最近、このような変化が見られるようになったら、それは単なる老化ではなく「痛み」が原因かもしれません。

 

・散歩に行きたがらなくなった、行っても走らなくなりゆっくり歩くようになった

 

・階段や段差の上り下りを嫌がるようになったり、動作がゆっくりになった

 

・家の中や外であまり動かなくなった

 

・ソファー、イス、ベッドなどの高いところへの上り下りをしなくなった

 

・立ち上がるのがつらそうに見える

 

・元気がなくなったように見える

 

・飼い主や他の犬と、またはおもちゃなどで遊びたがらなくなった

 

・尾を下げていることが多くなった

 

・跛行(足を引きずったりケンケンしながら歩くなど)がある

 

・寝ている時間が長くなった、もしくは短くなった

 

引用:動物のいたみ研究会「慢性痛を見抜くポイント」

 

痛みの原因はもしかすると、関節の病気である「変形性関節症」かもしれません。

変形性関節症は、高齢の犬や猫で多い病気であることが報告されています。

 

原因と病態

 

変形性関節症は、加齢や体重の負荷、あるいは関節の脱臼や靭帯の断裂など他の病気に伴い発生します。

 

これらの原因により、軟骨が変形し破壊されて薄くなり、クッションとしての機能が低下してしまい、骨が擦れ合い、痛みが発生します。この変化は非可逆性(元に戻らないこと)のため、早期発見と進行を遅らせることが大切です。

 

診断

ポイントは、他の病気を除外診断することです。

 

飼い主様による臨床兆候の情報は非常に重要です。病院ではその情報をもとに触診等で症状を確認する他、歩行検査をしたり、関節の可動域を確認したりします。また、X線検査により骨棘や関節液の貯留が見られることがあります。

 

治療と管理

減量:体重過多な場合は、減量によって関節への負荷が減るため、臨床症状が緩和される場合があります。

 

抗炎症薬の使用:軟骨の破壊を抑制するとともに慢性痛の疼痛管理を行います。

 

適切な運動:関節の可動域や筋肉を維持することで、関節への負荷を減らします。

 

理学リハビリテーション療法:マッサージや温熱あるいは寒冷療法、各種歩行運動、バランス運動、レーザー療法などを行います。

 

サプリメント:オメガ-3脂肪酸、グルコサミン等。最近では、フードに添加されているものもあります。

 

環境整備:滑りにくい素材のものを床に敷く、ベッドは体圧が分散できるものにするなどの工夫をします。

 

細胞療法:関節内にADSC(脂肪幹細胞)やPRP(多血小板血漿)を注射する治療が近年注目されています。

 

病気の状態に合わせて治療を行い、様々な工夫を行うことでどうぶつたち生活の質(QOL)の向上につながります。

2018年10月23日更新