スタッフブログ

皆様、こんにちは。

 

5/13(日)の午後に、犬の心臓病に関する勉強会に参加してきましたので、

心臓病について書こうと思います。

 

犬の心臓病で特に多いのが、「僧帽弁閉鎖不全症」という疾患です。

 

心臓は全身に血液(酸素)を循環させるポンプとしての働きがあり、

4つの部屋(左心房、左心室、右心房、右心室)に区切られています。

血液は一定の順番で4つの部屋を回ります。

 

さらに詳しく見ると、部屋と部屋の間にはドア()があり、血液が通った後に閉じて血流が逆流しないようになっています。

 

特に、左心房と左心室の間の弁を「僧帽弁」といい、この弁の機能が低下してしまう病気が「僧帽弁閉鎖不全症」です。

 

僧帽弁が正常に機能しないと、次第に血液が逆流するようになり、進行すると肺や全身への血液循環に支障をきたすことになります。

初期には症状を示さないことも多く、飼い主さんが気がついた時には、かなり病気が進行している場合があります。

弁の機能低下が進行すると、運動や興奮時に咳をする、呼吸が早くなる、疲れやすくなるなどの症状がみられます。さらに重度になると、日常生活でも上記のような症状や、肺水腫による呼吸困難、失神などの重い症状を示すようになります。

 

今回の勉強会では、

ACVIM(アメリカ獣医内科学会)で議論中の

僧帽弁閉鎖不全症の診断方法、ステージ分類の見直し、適切な治療のための治療薬の見直しに関して、最新情報を得てきました。自分が臨床現場で感じていた感覚が、世界の専門医の見解と同様であることが確認できました。

 

僧帽弁閉鎖不全症の治療は大きな転換期を迎えており、今後、無症状で過ごせる期間の延長、また寿命の延長が期待できます。近年では、専門病院で僧帽弁修復手術も可能になっており、実際に手術を行った子が劇的な回復を遂げているのを見ると嬉しい限りです。

 

この病気は、血液の逆流がはじまると心雑音が聞こえるようになります。

定期的な健康診断で、心雑音が見つかれば、検査を行い、他の病気の可能性も含めて早期診断を行うことができます。早期診断できれば、適切な治療により元気な時期を長くすることができます。

 

武井動物病院では、心臓病の早期発見と正しい診断、治療のため、以下の検査を受けることができます。

 

・心臓マーカー測定(血液検査)

・心臓エコー検査

・心臓X線検査

・心電図検査

・血圧検査

 

これらの検査結果を総合的に判断し、治療方針を決めていきます。

 

この病気は命に関わる病気です。

心配なこと、困っていること、自分はこうしてあげたいというご意見を当院の獣医師に思い切りぶつけていただき、ご家族とどうぶつにとって最善の治療ができればと考えています。

なお、僧帽弁修復手術を希望される方には、専門医への紹介も行っております。

2018年5月22日更新